九代目玉屋庄兵衛って知ってますか?

2018年12月10日の『プロフェッショナル ~仕事の流儀〜』に出演されます。

江戸から280年もの間、日本が誇る伝統を受け継ぐ「からくり人形師」なんです。
こういった伝統を受け継ぐことは、とても重圧があって責任を感じる仕事のようです。

そんななかで、彼はどのようにして生き抜いてきたのでしょうか?
そして今後は伝統をどのようにしていきたいと思っているのでしょうか?

今回は、九代目玉屋庄兵衛に迫ってみたいと思います。

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九代目玉屋庄兵衛のプロフィール

本名 高科庄次
昭和29年1954年6月13日生まれ
名古屋出身

25歳で七代目に弟子入り
玉屋庄兵衛を襲名(平成7年/1995年)
「からくり展示館」に工房開設(平成8年/1996年)
江戸末期田中久重が製作した「弓曳童子」完全復元(平成10年/1998年)
「茶運人形」を東京上野の国立科学博物館に寄贈(平成15年/2003年)
ロンドンの大英博物館に「茶運人形」を寄贈(平成17年/2005年)
愛・地球博において愛知県館モニュメントとして「唐子指南車」を制作(平成17年/2005年)
愛知県優秀技能者表彰(平成26年/2014年)
祇園祭山鉾行事功労者(平成27年/2015年)

また、海外との国際交流も頻繁に行っており、
世界中のイベントなどに出かけてからくり人形を知ってもらうための活動をしています。

からくり人形とは

お座敷や祭りの山車の上で華麗に舞い踊る人形たちが、
からくり人形といわれるものです。
日本では何百年という長に長い伝統と歴史を持っています。
このからくり人形が急速に進化したのは江戸時代に入ってからです。

それまで日本で独自の発展を遂げてきたからくり人形が、
南蛮貿易で日本に入ってきた機械時計の技術と融合して
新たなものへと形を変えていったのです。

それから平和な時代に入ったことも、
からくり人形がさらに発展していくための追い風となったのです。

からくり人形の公演は、寛文二年(1662)大阪道頓堀で正式に始まりました。
それから幾度も公演を行うことで人気が増していき、
江戸、尾張など全国的に公演を行うようになっていったのです。

そして尾張では"山車からくり"、"座敷からくり"と呼ばれ、独自の発展を遂げていきました。

この尾張で"山車からくり"、"座敷からくり"の発展を支えてきたのが玉屋庄兵衛です。
享保十八年(1733)に東照宮祭の伝馬町の山車が新しく作られた際には、
羽ばたいたり、長い首を自由自在に動かすることができるという、
当時としては斬新な鶴のからくり人形を作ったのでした。

その後は、名古屋玉屋町現在の名古屋市中区に移り住みました。
そして町名にちなんで、玉屋庄兵衛と名前を変えたのです。

からくり人形の値段

からくり人形は伝統とその希少性から、値段はあってないようなものです。

ある展示会では茶運び人形が5体限定で販売されていました。
値段はなんと、262万5000円もするというのです!

からくり人形は素晴らしいものです。
あるだけで歴史と伝統を感じることができます。

ですから、こういった金額がするのも納得できますね。

もし、購入はしないけど、からくり人形が見たいと言う人は展示会で見ることができます。

茶運び人形の実演

犬山市文化史料館でからくり人形の実演が行われています。

実演日程 毎週土・日曜日の午前10時30分と午後2時の二度
入場料 100円

アクセス
住所   犬山市大字犬山字北古券69-2
電話 0568-61-3932
開館時間 9:00-16:30

玉屋庄兵衛の弟子になるには

自分もからくり人形を作りたいと思い、玉屋庄兵衛の弟子になりたいと思う人もいるようです。
しかし、これは一子相伝となっているために、
基本的には血縁者でなければ弟子入りして、からくり人形を作ることはできないようです。

これは確かに閉鎖的な考えですが、それが伝統を守っていくための機能も果たしているのです。

しかし、どうしてもからくり人形を作りたいという情熱がある方は、
玉屋庄兵衛に必死にお願いしてみてはいかがでしょうか?

もしかしたら、受け入れてもらえるかもしれませんよ。
そして、あなたが次の玉屋庄兵衛を名乗っているかもしれません。

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これからのからくり人形を九代目玉屋庄兵はどう考える?

からくり人形というと、古い伝統工芸という感じがします。
しかし、その大元は木製の自動人形なのです。
言い換えれば、江戸時代にできたロボット人形なのです。

ですから、ロボットの先駆けといっても過言ではないのです。
きっと日本がロボット技術に対して積極的な姿勢であるのは、
このからくり人形という江戸時代に生まれたロボットがあるからなのかもしれません。

からくり人形は人間そっくりの動きを再現するために作られたものではありません。
からくり人形は観客や周りの人々のために動いてくれるのです。
ですから、生まれた時からエンターテインメント性を持っているのです。

そして時代は21世紀に入り、ロボット技術もさらに進化しています。

その技術と伝統を更に融合させていくことの重要性を、
九代目玉屋庄兵はとても大切だと考えているのです。

21世紀の課題として人間とロボットの共存があります。
この課題を解くための、重要なカギになってくるのが、
伝統と技術の融合を代々知り尽くしてきた九代目玉屋庄兵なのかもしれません。

まとめ

日本の伝統文化であるからくり人形が、
江戸時代には最先端の技術との融合でできたものというのは意外でしたね。

今後、このからくり人形がどのような形で進化して、
世界中の人々に受け入れられていくのかが楽しみです。

そういった意味で、九代目玉屋庄兵には大きな期待をしていきたいですね!

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