浅草見番って知ってますか?

2018年12月6日の『夜の街を徘徊する』でマツコが入っていったところです。
歴史と伝統のあるところみたいですね。

普通の人は絶対に入っていけないような、
かなり伝統と格式のある所みたいです。

今回はそんな浅草見番に迫ってみたいと思います。

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浅草見番とは?

浅草見番を現代風に説明すると、浅草花柳界における
芸者たちの芸能事務所といっていいと思います。

お客が料亭に芸者の手配を頼みます。
そうすると、料亭が見番に手配を依頼します。
依頼された見番は、芸者を抱える置屋に連絡を入れて、
芸者の派遣を依頼するのです。

さらに見番は、芸者への支払いや料亭への代金(花代)請求やなども行います。

また、浅草見番は芸者に歌や踊りなどの芸事の稽古場を用意します。
そして完成された芸者には、その芸事をお披露目できる場も提供しています。

浅草見番の歴史

元々は、明暦年間(1655~1657)に江戸にできた料飲店に
芸者を派遣していったのが見番の始まりです。

その後は色々な場所で見番といわれるものが存在していました。

しかし明治29年(1896)には料亭ごとあった見番を
一か所にまとめた公園見番ができました。

そしてこの統一された見番が芸妓や花街の管理と運営を取り仕切ったのです。
この頃に見番が現在の浅草へと移ります。

あの後、大正までに芸妓1,060名、待合茶屋250軒、
料亭49軒を擁するほど大きなものになっていきます。

しかし関東大震災とその後の戦争のために、浅草花街は焼野原状態になりましたが、
浅草花街の地域復興を目指し、浅草花柳界は徐々に元気を取り戻していきました。

その後は時代の移り変わりも経験しますが、かなりの隆盛を誇るまで、盛り返してきました。

浅草見番アクセス

つくばエクスプレス「浅草駅」出口1番
東京メトロ銀座線「浅草駅」1番出口
東武スカイツリーライン「浅草駅」
都営浅草線「浅草駅」A4出口

浅草見番 ASAKUSA KENBAN
〒111-0032 東京都台東区浅草3-33-5 TEL 03-3874-3131
営業時間 10:00 - 22:00 定休日 日曜日・祭日

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芸者になるには

浅草見番には多くの芸者が出入りしています。
彼女たちはいつも凛としていて、徹底的なプロ意識を持っています。
っでは、どうやって彼女たちは芸者になったのでしょうか?

芸者募集が求人広告に出ることはありません。
芸者になるには100%自分から募集して来た人たちを採用するのです。
言い換えるとやる気のある人しか芸者にはなれないのです。

希望者は浅草見番に面接に訪れます。

なかには芸者志望者が置屋直接面接に行くこともあるのですが、
浅草見番に面接に行くようにと言われます。

浅草見番は面接を担当するにあたって、
非常に重い責任を感じているのです。
それは、日本文化の継承をしっかりとしていくために、
しっかりとした人を採用しなくてはいけないからです。

こういった感じですので、応募人数にムラがあります。
多い時で、高校生が7人くらい応募をしてくることもありますが、
応募者がゼロの時もあります。

そして、料亭の数も限られているので、
芸者と料亭のバランスも考慮しなくてはいけないのです。

ですから必要とする人数はその時によって変わって来ます。

採用の3つのポイントは

ポイント1 芸事に対する興味
ポイント2 真面目さ・素直さ
ポイント3 勘の良さ

歌や踊りなどの芸事に興味を持っていることが大切です。
そして、仕事に対して真面目に向き合う姿勢と、
色々なものを吸収するための素直さです。

また、場の雰囲気を読んだり、
相手の要求にしっかりと答えるための勘の良さがとても大事になってくるのです。

自分の知識をひけらかすより、聞き上手になることのほうが大切なのです。

芸者になるまでには、高額な稽古代、かつら代、化粧代などがかってきます。
修業期間は大体6か月です。
その間は、それを芸者の卵が所属する置屋が立て替えますが、
一度、一人前の芸者として働き始めたら、
本人がその費用を返済していかなくてはいけないのです。

そして最後に、実際に芸者の仕事を見せて
それでも本当に芸者になりたいのかと覚悟を訪ねて、
「はい」と返事をしたものだけが芸者への第一歩を踏み出すことができるのです。

実際の芸者の仕事

芸者がお座敷に入るときには丁寧に正座をして、「いらっしゃいませ」と言っておじぎをします。
そして一生懸命にお客の話を聞いて、お酒のお酌をします。
一人のお客と話をずっとするのではなく、
きびきびと次のお客へと移っていかなければいけないのです。

歩く時にはわざと着物のすそが畳を引きずる音を軽快にさせながら、
早歩きで移動しなくてはいけないのです。

次のお客さんの元に座る時には、その着物のすそを広げて座ります。
この時の後姿はため息が出るくらいに美しいものです。

こういった一連の動きを2時間ぶっ通しでするのですから、
かなり肉体的に大変な仕事だと思われます。

華やかに見えるかつらも着物も実際に着るとかなり重いものです。
しかも、それらを着て、正座して、素早く歩いて、
お客をもてなして、踊りを繰り返すのですから、かなりうの重労働です。

それでも芸者は、一貫して美しい所作と笑顔を保たなくてはいけないのです。

芸者には欧米でいうところのチップがあり、「祝儀」と言われています。
祝儀は特別に嬉しかった場合など、自然にお客が芸者に渡してくれます。
これも芸者の収入になっていきます。

国際化が進むにつれて、海外からのお客もかなり増えています。

芸者は江戸時代から始まった、伝統的な日本の遊びです。
そして究極の接待の場でもあるために、
芸者は自分自身の存在に大きなプライドを持っているのです。

まとめ

芸者は日本が誇る伝統芸能です。
その美しい容姿と歌や踊りなどの芸事は素晴らしいものです。

その伝統をしっかりと守ってくれる浅草見番はなんとも素晴らしい仕事であるといえます。

これからも、多くの素晴らしい芸者を輩出して、
日本の素晴らしい伝統を守っていっていただきたいと思います。

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