皆さんはレモンはお好きですか?
果汁をドレッシングやお菓子に使ったり、スライスを料理の付け合わせや水に浮かべたりする方も多いのではないでしょうか。

今回はレモンについてのお話です。
私達になじみのあるレモンですが、一つ問題があります。
それは、ポストハーベストです。

 

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ポストハーベストって何?

ポストハーベストとは、作物を収穫した後に農薬を撒く事を言います。
普通、農薬は作物を栽培している時に、作物を病気から守ったり、雑草をからしたりする目的で使われます。
では、どうして栽培中ではなく収穫後に農薬を撒くのでしょうか。
それは、カビを防ぐ為なのです。

日本のレモンの自給率は2014年時点で2.99%と低く、ほとんどを海外から輸入しています。
一体どこから輸入しているのでしょうか?
輸入先はほとんどアメリカとチリの2か国です。
アメリカもチリも太平洋を挟んだ遥か数千キロ離れた所にあります。
そして、そこから船でレモンを輸送しています。
輸送には時間がかかる為、途中でカビてしまう恐れがあります。
それを防ぐために収穫後に農薬が撒かれているのです。

ポストハーベストのやり方

海外では、柑橘類などを収穫した後、パッキングハウスなど選果工程で使用されるので、ポストハーベスト(収穫後)農薬と呼ばれています。
しかし、日本では収穫前までに使用されるものが農薬であり、収穫後商品になったものは食品衛生法の範疇に入ります。
そして、食品に使用されるものは、食品添加物(食品製造時のろ過助材なども同様)として管理されています。

実際の使われ方としては、収穫した柑橘類のヘタや葉を取り除き、水洗後、OPPナトリウム塩(水溶性)のシャワーをかけます。
次に一定の濃度のTBZ,イマザリルを含んだワックス処理をし、箱詰めされます。
このため、残存量は管理しやすく、海外消費地までの時間や温度を調査して1-2ppm程度(全果で検査)は残存して、それまでは防カビ効果が持続する濃度になるような管理がされています。
しかし、それでも、輸入入荷時に箱を開けてみると結構かびた玉が混ざっています(ということはその箱全体に菌糸は広がっているのです)。

こういった形で使用された防カビ剤は果実表面に付着しています。
そこだけに残っていれば丁寧に皮をむけば果肉にはない状態で食べることができます。
でも、皆さんも経験があると思いますが、表面が青カビなどでカビてしまったみかんをむいてみると、その下の果肉部分も悪くなっている場合が多いです。
カビの菌糸は結構中まで入っていくため、防カビ剤もそれなりの浸透が必要になります。

ポストハーベストの危険性

ポストハーベストに使われる農薬は、普通の農薬に比べさらに危険になります。
なぜかと言うと、残留しやすくなるからです。
通常の農薬は栽培中に撒かれますので、栽培中には風も吹くし雨も降り、ある程度の農薬は流れていきます。
でも、ポストハーベストは収穫後に撒くので、レモンの表面にはべったりと農薬が残った状態で出荷されます。
農薬には色がついていませんのでぱっとみた所わかりません。

防カビ剤の残留

2013年の福岡市の食品検査所の実験では、水洗いではTBZ,イマザリルはほとんど落ちませんでした。
食器用洗剤で洗ったり、塩水につけモミ洗いすると、少し減少しました。
皮をむいて皮だけ水にさらし熱湯で10分間茹でるとTBZは25%、イマザリルは34%に減少しました。
要するに皮に残った防カビ剤は普通では取れないのです。
マーマレードなどを作る際は、茹でこぼしをするので精油成分が溶出し、防カビ剤もとれるのでかなり低減できるという結果でした。

2014年アイルランドのダブリンで開かれた国際学会でのドイツの分析者の発表で、イマザリルが残留したオレンジ(全果では0.8ppm位)の皮の剥き方で残留の違いを検討した報告がありました。
ナイフを使って手で剥いた場合、機械で剥いた場合、果肉を絞り器で絞った場合の3通りで実験しました。
果肉中の残留濃度はそれぞれ、手0.04ppm、機械0.007ppm、絞り器0.006ppmとなりました。
手で皮を剥く場合、精油成分が相当プチプチと飛んで手がべたべたになる経験をされた方も多いと思います。
それと共に防カビ剤も溶けて出てきます。
それが手について果肉に残っていくことになるので、手で剥く場合の濃度が数倍高くなると思われます。
とはいうものの、元から比べれば相当低くはなっています。

レモンはあまり皮を剥く事はないので、安全な食べ方としては、最初は半分にカットし、絞り器を使うのが良いでしょう。
皮をマーマレードにして使う場合は、茹でこぼしを十分すれば防カビ剤はかなり除去出来ます。

防カビ剤ってどんな農薬?

現在防カビ剤として使われている農薬は9種類あります。
その中でよく目にするのはTBZ、イマザリル、TPPです。
グリホサートの危険性についてはすでに述べてきましたが、今回紹介する防カビ剤についても、危険性を指摘する論文がたくさん発表されています。

TBZ
動物実験で、卵子の数の減少、排卵が止まる、等不妊に繋がる症状が報告されています。
マウスの実験では、母マウスから生まれた子マウスの手足が短く変形していたり、骨が癒着していた等の奇形マウスが多く生まれたと報告されています。

 

OPP、イマザリル
発がん性、催奇形性

 

次世代にも影響を与える所が恐ろしいですね。

レモンを皮ごと使うのはやめた方が良さそうです。

 

なぜそんな危険な農薬を収穫後に撒く事が許されているのでしょうか?

実は、国産の農産物にはポストハーベストは許可されていません。
海外からの輸入農産物に限って許可されているのです。
それはなぜでしょうか?
この裏には通称レモン戦争と呼ばれるある事件が絡んでいます。

 

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レモン戦争

1963年にレモンの輸入が自由化され、海外から安いレモンがどんどん入ってくるようになりました。
そして、1975年にある事件が起こります。
アメリカから輸入した柑橘類にOPPが検出されたのです。
当時、日本ではOPPの使用は許可されていなかったので、これは大事件でした。

怒った日本は、港の倉庫に保管されていたグレープフルーツ、レモン、オレンジを検査し、防カビ剤が検出されたものを全て廃棄してしまいました。
これに怒ったアメリカは、防カビ剤の使用を認めるよう、日本に圧力をかけてきました。
当時日本とアメリカの間では貿易摩擦が起きていました。
アメリカは日本の自動車や電化製品を爆買いしており、その見返りとして日本はアメリカの牛肉や柑橘類を買うべきだと求められていたのです。
その結果、なし崩し的に防カビ剤を許可する事になり、その後も許可される防カビ剤の種類がどんどん増えていってしまったのです。

 

防カビ剤から逃れる方法

防カビ剤には残留基準があり、健康には影響がない量だとされています。
なので、気にしないというのも一つの選択肢ですね。
ただ、私を含め皆さんは気になるのではないでしょうか。
一番良いのは国産レモンを買う事です。

国産レモンにはポストハーベストは認められていませんので、リスクはありません。
広島、愛媛など、日本にはレモンの産地があります。
輸入レモンを買う場合は、オーガニックのレモンを買いましょう。
そうでない場合は、よく洗ってから使ってください。
そして、皮は食べないでください。
外食の場合、レモンティーなどのレモンは別添えにしてもらいましょう。

 

農薬はほとんど皮についており、中身はほぼ安全です。
ビタミンCが豊富なレモン、上手に摂取しましょう。

 

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