
先崎学九段はうつと闘って戻ってきたという、そう絶な経験の持ち主です。
彼は、うつ病で1年間将棋から遠ざかります。
そして見事に将棋に復帰しました。
うつになる前にはどんな人生を送ってきたのでしょうか。
そして、うつから復帰した後の彼はどのように変わったのでしょうか。
今回は、そんな先崎学九段に迫ってみたいと思います。
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先崎学九段のプロフィール
生年月日 1970年6月22日
出身地 青森県
職業 プロ棋士、作家、エッセイスト
師匠 米長邦雄
段位 9段
プロデビュー日 1987年10月19日
戦績 一般棋戦優勝2回
見事回復! 「うつ病に勝った」天才棋士・先崎学九段インタビュー(FRIDAY) https://t.co/b1f54scdHn pic.twitter.com/lF3QwLhYRD
— ここかな??これかな??? (@OdY5fQ55GHmRgpK) 2018年11月12日
1981年に小学5年で奨励会に入会しました。
将棋界には早熟な子供が多いのですが、その中でも小学5年での奨励会入会はかなり早い部類です。
更に、6級ではなく5級でのということで、その能力は相当に高いものでした。
入会する前年から米長邦夫の内弟子として、米長宅に住み込みで生活していました。
四段として1987年10月19日にプロデビューを果たしました。
そして、その直後から活躍を始めます。
その見事な活躍から、新進気鋭の頃は「天才先崎」という風に呼ばれて今時期があったといいます。
棋風はデータ重視ではなく、その場の感性を大事にする、感覚肌の将棋を指します。
そのためか、プロ棋士には珍しく指した棋譜を覚えられないのが特徴です。
第27期竜王戦4組2回戦(2014年4月1日)で飯塚祐紀に勝ちました。
この勝利で、八段昇段後250勝を記録し九段に昇段しました。
うつの始まり
プロ入り以来、順風満帆に将棋人生を送っていた先崎学でしたが、
その数年後、村山慈明戦(2017年8月2日予定)を休場することを発表したのです。
そして、日本将棋連盟に衝撃の通達をしました。
それは、2017年9月1日から2018年3月31日までの全公式戦を欠場するということでした。
欠場の理由は「一身上の都合」ということでした。
体調不良のために入院生活を送っていたということが発表されたのです。
その後には、退院をして自宅療養をしていることが、将棋ペンクラブ大賞表彰式で発表されたのです。
2018年に公式戦復帰しました。
そこで、うつ病であったことを明かしたのです。
2018年7月には自身の体験を綴った『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』(文藝春秋)を出版しました。
以前から先崎さんの解説が大好きです。応援してます。#先崎学#うつ病九段 pic.twitter.com/YzYa4y3i1N
— 📬尾崎 孝司 🔥🎩📕📗📘📺💡📓🔖 (@shikata_kizao) 2018年11月21日
先崎学が語るうつ病の主な症状
症状1 うつ病になると朝がやたらと辛い
症状2 カラダが重くてだるく、頭の中は真っ暗
症状3 頭の中には常に死のイメージがある
こういった症状がうつの特徴です。
そして、心の病気であるために、周囲からは何の異常もない人と思われてしまうために、理解を得るのが難しいのです。
骨折をしている人なら、周囲から気づいてもらえますが、うつの場合にはそうはいきません。
そして、うつ病なんて甘えだと片付けられてしまうのです。
将棋が出来なくなった辛さ
先崎学にとっても最も辛かったのは将棋ができなくなったことでした。
闘病中のある日、先崎学は詰将棋をやってみたのです。
そうしたら、以前はスラスラ解けた7手詰めが全絵zンできなくなっていたのでした。
その事実に先崎は愕然としました。
それどころか、7手詰めから3手詰めまでレベルを落としても、
やっとできるかできないかという感じで、相当落ち込んだのです。
プロ棋士が頼みの将棋が出来なくなるというのは、筆舌しがたい辛さです。
将棋で飯を食ってきた人間が、その将棋が出来なくなるのですから。
うつが治っても、もう仕事がないのではないかといった具合に、彼は更なる不安に落ちていったのです。
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兄の優しさに助けられた
うつ病の真っただ中に、精神科医であるお兄かさんら、メッセージが毎日LINEで届きました。
「それは必ず治る」という短いものでした。
彼のお兄さんは精神科医というプロなので、先崎のことをしっかりと理解していました。
うつ病の人間というのは、どんなことでも悪い方向にとらえてしまうことがります。
どんな言葉も勝手に悪い方向に解釈して、自分自身を陥れてしまうのです。
それが分かっていたお兄さんは、敢えて短い文章を送ってきたのでした。
だから、「それは必ず治る」と毎日のように送ってくれたのです。
先崎はこのメッセージを繰り返し読んで、自分を支えてくれる人がいると、自分にに言い聞かせていました。
こういった周囲の支えがあって、先崎は徐々に元気を取り戻していったのです。
まとめ
先崎はうつ病になった人は、運が悪かったと思って欲しいそうです。
半年から1年で必ず治るので、その間だけ、時間を稼いで欲しいと言ってます。
あれこれ悩み過ぎないで、ただ単に運が悪かったと思うことが大切です。
ただ単に、ちょっとだけ外れくじを引いてしまったんだと思って欲しいのです。
そして、死なないことが最も大事なことです。
そして、治った時のことを考えて、自分にとって好ましい未来を想像していきましょう!
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