今回は大腸癌についてです。

大腸癌は早くみつければ治癒率が高い癌です。

でも、発見が遅れると予後が悪い病気ですから、早期発見がとても大切です。
という事で、絶対に放置してはいけない大腸癌の初期症状を5つ述べていきたいと思います。

 

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まず大腸とは?

食べたものが口から食道、胃、十二指腸、小腸を通ります。
小腸には空腸と回腸があり、回腸を通った物が大腸に入ってきます。
そして、大腸の最後にある直腸から肛門へと排泄されます。
大腸癌のほとんどはS状結腸と直腸に出来ます。
S状結腸に出来た癌はS状結腸癌、直腸に出来た癌は直腸癌です。
大腸癌になる人のほとんどは50歳を超えた方々で、高齢になるほどリスクは高くなります。
また、罹患率、死亡率はともに男性の方が女性の約2倍と高い傾向があります。

大腸癌になりやすい危険因子は6つあります。

大腸癌の危険因子

1.アルコール飲酒
2.タバコ
3.肥満
4.家族に大腸癌になった人がいる
5.加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージ)の食べ過ぎ
6.赤身肉の食べ過ぎ

生活習慣が深く関わっている事が分かりますね。
また、運動はリスクを下げることがわかっています

大腸癌の初期症状

早期では全く症状がないことが普通ですが、進行すると下記症状が出ることがあります。

1.排便習慣の変化

50歳を過ぎてから便秘ぎみになった。
あるいは、下痢と便秘を繰り返すようになった。

一般の診療所から大腸の専門外来に紹介された29000人以上を対象にした、レトロスペクティブコホートという研究があります。
最終的に大腸癌と診断された1626人の初期症状を解析したものです。
便通の変化を経験した人は74%いました。

2.血便

血便と言っても様々で、トイレが真っ赤になる場合もあれば、便に少し血が混じっていたり、なんとなくいつもと色が違うという場合もあります。
褐色であったり、少し黒っぽく見えたりと、様々です。
大腸癌が出来る場所によって、出血しても色が異なってきます。
S状結腸癌や直腸癌だと、肛門に近いので、赤く見える場合があります。

血便になる理由

大腸の粘膜の中に癌が出来たとしましょう。
癌は体の栄養を奪い取りどんどん大きくなりたい性質がありますので、新しく血管を出して栄養を奪い取ろうとします。
この新生血管は普通の血管と異なり、少し脆いので、そこに便が入ってきて通過しようとした時に、この血管を傷つけ出血するのです。
その結果、便に血が混じり血便となります。

3.体重減少

大腸癌になると、脂肪やタンパク質を分解して、癌細胞になる為の肥やしにしようとします。
必然的に、普段と同じように食べていても体重が減っていきます。
2ヶ月で8キロ体重が落ちたりする事もあります。
ダイエットしていないのに、1ヶ月に3キロとか4キロ体重が減ってきたら、早めに受診しましょう。

4.貧血

癌細胞が体の中の栄養をとって、新生血管が出来、そこからじわじわ出血が続いた場合、知らないうちに血液を失っています。
すると、体の中で血が足りなくなって、鉄欠乏性貧血という貧血状態になります。
赤血球の中にある、酸素を運ぶ役目を担っているのがヘモグロビンです。
このヘモグロビンが減ると、立ちくらみやめまいという症状が起こります。

5.腹痛

お腹に痛みが出るようなら、癌も相当大きくなって神経を蝕んでいます。
癌が腸の外まで出て大きくなり、神経までも犯している状態とも考えられます。
癌の大きさにより、食べた時にだけ痛むのではなく、夜中も痛く、何をしていても常に痛んだりと、痛みも少しずつ大きくなっていきます。

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早期発見する為にする事

1.便検査
大腸内の微量な出血を検出します。
安全で簡単、そして安価な検査です。
便検査が陽性になった場合には、その原因を明らかにするために、精密検査を受けることが必要です。
陽性になった人の約25~30人に1人に癌が診断されます。

2.全大腸内視鏡検査
癌やポリープに対する診断精度が非常に高い検査法です。
精密検査として第一に推奨されます。
最近は楽に安全に受けられるようになってきました。
米国では、10年に1度内視鏡検査を受けた50歳以上の人が過半数に達し、大腸癌の死亡率が減ってきています。

癌が粘膜にとどまっている場合は、内視鏡で切除してしまえば94%の確率で助かります。
肝臓や肺に転移してしまった場合は、18%にまで下がってしまいます。

本来ならば癌の発生前に予防したい所ですが、これらの初期症状がある場合、すでに癌が発生しています。
早めに見つけた方が予後が良いので、症状を自覚した時点で医療機関を受診しましょう。

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