お風呂上りに綿棒で耳掃除するのって気持ちいいですよね。
でもちょっと待って下さい。
その耳掃除は、私達の体に悪い影響を与えている可能性があるらしいんです。
それでは、どうして綿棒で耳掃除をしてはいけないのか、その理由を解き明かして行きましょう。

 

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耳垢について

耳垢は、耳の穴から鼓膜までの部分、外耳道に溜まります。

古くなった外耳道の皮膚がはがれてきたものと、脂分や粘液などの外耳皮膚からの分泌物、ほこりなどで出来ています。
日本人の6割は、外耳皮膚からの分泌物が少ない為乾燥した耳垢(乾性)で、30%が柔らかい耳垢(湿性)です。

耳垢には耳の奥に物が入らないようにする役割があります。
ですので、耳垢は耳の手前で作られていて、耳の奥にはありません。
もし耳の奥に耳垢があったら、鼓膜付近に固まったり、外耳道を塞いだりしてうまく振動が伝わらず、聞こえ方が悪くなってしまいます。

 

綿棒で耳掃除の危険性

綿棒で取れる耳垢はほんの一部にしか過ぎません。
実際には、鼓膜の方に耳垢を押し込んでいるのです。

イギリスで、綿棒を使って耳掃除をしていた31歳の男性が意識不明になり病院に搬送された、というニュースがありました。
5年前から耳掃除に使っていた綿棒の綿が耳の奥につまっていて、そこから細菌が増え脳にまで感染が広がってしまったらしいです。
手術で耳の膿を取り除くと、コットンの塊が出てきました。
この男性は2カ月間抗生物質を服用しなければなりませんでした。

びっくりするような話ですが、一体なぜこのような事が起こったのでしょうか?

耳掃除の最中に綿棒の先端のコットンが外れ、長時間そのままにされていると、水や汗がたまり雑菌が増え悪性外耳道炎を発症し、
その菌が繁殖して脳に感染が広がってしまうのです。
健康な状態ですと意識不明にまではならないでしょうが、免疫が弱まっている状態だと起こり得る事のようです。

一方日本でも耳掃除でトラブルが色々起きているようです。
国民生活センターには、耳掃除中の怪我の報告が5年間で178件あったそうです。
その半分は綿棒が原因でした。

綿棒は、湿っている状態だと先端部分が軸から外れる事があります。
耳の中に残って取り出せなくなってしまった事故は20件以上ありました。

 

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耳掃除は不要

耳垢がたくさん取れるとちょっとした達成感があり、気分も爽快ですよね。
でも、耳鼻科医は綿棒で耳掃除する事に対して、警鐘を鳴らしています。
綿棒で耳垢を奥に押し込んでしまった為に、難聴になってしまった小中学生が増えてきています。

聴覚学者のウイリアム・シャピロ氏によると、耳垢自体は害でも汚いものでもなく、
酸性なので細菌の繁殖を防ぎ、潤滑油としての役割も果たす、私達の体にとって必要なものという事です。
現代人は耳掃除をし過ぎています。

綿棒メーカーは、耳や鼻のお手入れに綿棒を使う事を奨励していますが、本来綿棒で耳掃除をしてはいけないのです。
綿棒に限らず、耳かきを使うのもよくありません。

それでは、耳掃除はどうすれば良いのか、と思いますよね。
耳垢は、租借や会話で使う顎の動きに伴って、自然と外は送り出されるようになっているのです。
全く耳掃除をしなかった為に耳垢が溜まり、聞こえなくなってしまう、という事はまずありません。

耳垢が溜まる事で起こるトラブルはほとんどないのです。
それよりも、綿棒でゴリゴリとこすったりして、炎症を起こす事の方が何十倍も多いです。
つまり、基本的には耳掃除は必要ないのです。
どうしても掃除したい場合は、
綿棒は外耳道に入れず外耳周辺のみ掃除し、耳の奥は触らないようにしましょう。

まとめ

よいと思われてきたものが本当は良くないってこと、ありますよね。
耳掃除もそうだったなんて、驚きです。
でも、ここは頭を柔軟にして、新しい考えを取り入れていきましょう。

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